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【第15号】徳川家光の時代から続く「よいとまかせ」

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淀江町にある日吉神社では、毎年5月3日に、江戸時代の寛永14年(1637年)以前から380年以上続いている神幸神事「よいとまかせ」が行われます。山車・神輿を中心に、それぞれの衣装をまとった約200人もの氏子が行列となって町内を練り歩き、人々の健康や安全、作物の豊作等の幸福を祈願します。今津田中家のオーナー 田中洋子が住む「今津集落(現97戸」は、箒引(ほうきびき)の役割を担っており、毎年2名が行例に参加します。これは家の並びでの持ち回りで、今年は田中家に約50年ぶりに番が回ってきて、名古屋に住む洋子の弟 衆が箒引をさせていただきました。

 「よいとまかせ」は、「神輿渡御」(みこしとぎょ=神輿に移られた神様がお出かけされるという意味)の行事で、かつては大山と日吉神社、または日御碕神社(現在の坪亀山にある神社)と日吉神社との間で行なわれたともいわれています。

  江戸時代には中断・復興が繰り返され、また明治24年の淀江大火で神事の道具が焼失しましたが、氏子によって再興されるなどの変遷を経て、現在の行列は大正15年に再編成された順番で並んでいます。この行列は、社寺奉行を中心としたグループ、神輿を中心とした2つのグループの3つに分けることができ、中心部分が神輿であるという点で大名行列と違います。県下唯一の「神輿渡御」である「よいとまかせ」は、米子市の無形民俗文化財として指定されています。

 社寺奉行御供回りの奉行は陣笠、陣羽織姿で、張り子の馬を腰につけ、馬子を従え、掛け声とともに奴が一舞ずつ舞っている間、前後に動き、奴の指揮を執ります。「えんよーいやな、えんよいとまかせ、さささ、さあよいとまかせ」の掛け声の意味は「よい世の中だな、よい世になりますように、さあもっとよい世になりますように」といわれています。

 10時から例大祭を行い、13時30分御神体を移す儀式のあと、14時に日吉神社を出発し、行列は14時から17時30分頃まで続きます。旧道から9号線(淀江交差点)に出た後、第一区公民館前の道から中道を通り、川を渡り、旧道に戻り、地区ごとにそれぞれの帰路につきます。17時半ごろに神輿と道神楽が日吉神社に戻り、御神体を戻して終了となります。

日吉神社神幸行列順序

      担当地区
1 杖払 (つゆばらい)   保田・福井
2 箒引 (ほうきびき)   今津
3 大鳥毛 (おおとりげ) (元町) 一区
4 社寺奉行御供廻り (しゃじぶぎょうおともまわり) (長町) 二区
5 鉄砲組 (てっぽうぐみ) (北浜町) 二区
6 子ども神輿 (こどもみこし)   今津
7 社名旗 (しゃめいき) (灘中町) 五区ノ二
8 猿田彦命 (さるたひこのみこと) (本町四丁目) 三区ノ一
9 大幣 (おおべい) (前田町) 四区ノ二
10 真榊 (まさかき) (本町三丁目) 四区ノ一
11 日月像幡 (にちげつしょうはん) (本町二丁目) 五区ノ一
12 道神楽 (みちかぐら) (駄倉町) 十区ノ一
13 神輿 (みこし) (五軒屋町) 十一区
14 神職 (しんしょく)    
15 宇豆女命 (うずめのみこと) (東横町) 八区
16 四神旗 (ししんき) (本町一丁目) 六区ノ一
17 五色旗 (ごしきき) (西横町) 八区
18 真榊 (まさかき) (西小路町) 三区ノ二
19 五色幟 (ごしきのぼり) (川向町) 九区
20 随神 (ずいじん) (御屋敷町) 六区ノ二
21

金幣

奉幣

(きんぺい)

(ほうへい)

(河原町)

(風呂屋小路町)

七区

七区

22 道神楽 (みちかぐら) (堀町) 八区
23 神輿 (みこし) (浜町) 十一区
24 神職 (しんしょく)    


2面

今回の神幸祭行列の様子

【写真解説』

・参道にJRの踏切がある日吉神社

・神前で待機する社寺奉行御供廻り

・「箒引」で道を清める洋子の弟 衆

・奴(やっこ)役に初めて女性も参加

・張子の馬を付け指揮を執る奉行

・沿道の人々の頭を撫でる奴(やっこ)

・無病息災を願い氏子の頭を噛む獅子

・休憩所の中西パンで一休み

・猿田彦命(さるたひこのみこと)

・日月像幡(にちげつしょうはん)

・演奏しながら進む「道神楽」

・御神体が一時的に鎮まる神輿

・17時17分頃中道から旧道へ戻る

 

 今回は箒引のお役目があったため、13時に日吉神社の社務所に集合し、弟の衆は「箒引」の衣装に着替え、14時の出発まで待機しました。義妹と姪、そして娘の萌々子と私(洋子)の4人は、参道にある踏切(JR山陰本線)を渡り、階段を上って、ご神前に進んで拝礼し、行列の開始を待ちました。平井鳥取県知事・伊木米子市長・報道関係者など多くの方も来られていました。

14時に神前で「よいとまかせ」の掛け声が高らかに響き、行列がスタートしました。今年は人口減少による担い手不足のため、これまで男性だけだった奴(やっこ)役に初めて女性の参加があったそうです。

 今回、私たち4人は、14時~17時半まで、行列にずっと付いて回り、「よいとまかせ」の概要を体感することができました。その間、行列に参加したり、見学したりしている小中時代の同級生や知人とも多く出逢い、道中、いろんな話をしながら、楽しい時間を過ごすことが出来ました。「よいとまかせ」の知見を深め、来年以降は、ツーリストの皆様をお迎えして、一緒に体感できればと思っています。


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4面


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淀江の宿今津田中家 瓦版15号 A4 4P
1P2P「徳川家光の時代から続く『よいとまかせ』」、3P「日替わり店長カフェ」、4P淀江プロジェクト物語 第14話
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